私が「親権」について思うこと

アメリカの高校に通う日本人女子高校生AOI。PCBで活動する理由、共同親権・共同養育社会の実現に向けた想い、未成年者の目線から親世代の大人達に伝えたいこと、彼女は実に多くを我々に教えてくれました。

自己紹介をお願いします

アメリカの高校に通う16歳の日本人女子高校生|AOIさん

皆さん初めまして、私は16歳の日本人女子高生です。

生まれも育ちも東京です。父が日系アメリカ人という事もあり、幼い頃から国際的な話に興味を持ちながら育ってきました。去年、アメリカ留学を決断して、今はカルフォルニア州内の高校寮にいます。

幼少期のAOIさんとご家族

アメリカでの生活は色々な刺激があって学びの多い毎日ですが、寮生活の中で時間を持て余すことも多く、このまま高校時代何もしないで終わってはダメだと思い、何か熱中できる事を始めたいと思っていました。

そして、高校生の私ができることはなんだろうと思っていた時、兄が高校時代ボランティアをしていたのを思い出し、私も何か人のためになる有意義なことをしてみたいと思い、新たな挑戦ですが、ボランティアをすることを決めました。

なぜ数あるボランティアの中からPCB を選ばれたのですか?

友達がある日突然、日本に連れ去られ…

私はボランティア募集サイトでPCBの記事を見た時、ある友達の事を思い出しました。その子は親が国際結婚をして生まれた子で、小さい頃は父親の故郷、アメリカで生活していたのですが、親同士の関係が次第に悪くなり、ある日突然、母親の故郷、日本人の母親がその子を日本に連れ出してしまったのです。それから、その子の父親は何回もその友達との接触を図りましたが、結局一度も会えていません。それを聞いた時、私はそのような話が本当にあるんだと、とても強いショックを受けました。

また、親子の問題は世界共通のものです。私はアメリカの高校の寮で生活していますが、周囲には、実は親同士や親子関係に問題があって、そういった事情で寮に来ざるを得なかった子も沢山います。そのような話を聞くたびに、胸は痛みつつも、「自分には何もできないのかな」と諦めていました。そういった中、PCBは日本国内はもちろんのこと、国際間で引き裂かれた親子達の「再会と交流」にも取り組もうとしている団体であると知り、自分も是非貢献したいと思い、応募させていただきました。

高校生としてボランティアへの不安はありませんでしたか?

母も活動をサポート

もちろんありました。ですが、Web上で担当の方と面談させて頂いたとき、 PCBが「公共の信頼を得る」ことを理念としていることや、この問題に対して誠意と熱意をもって取り組んでいることがよくわかり、次第に不安が無くなりました。

また、PCBで未成年者が活動する場合は親の同意が必要となっています。私が「日本やアメリカでのインタビュー動画やブログ記事を作成したい」と伝えた際、一部メディアへの露出があるからといって、担当の方が私の母との面談を提案して下さり、母と私と三人でお話し、私の母とPCBが二人三脚で私の活動をサポートする体制を作ってくれました。ですので、私はそうしたPCBで自分が活動できることをとても嬉しく思っています。今は夏休み中で一時帰国していますが、アメリカに戻ってもWebを駆使して積極的に活動を続けたいと思っています。

元旦にお母様とお参り

共同親権・共同養育についてはどのようなイメージをお持ちですか?

子の利益のために親が支えていく

親権をそのまま解釈すると、親の権利であるように聞こえ、多くの人は親が自分の子を自分の思いのままに操れるような権利を思い浮かべるのではないでしょうか。ですが、共同親権法案が可決された今こそ、私たちはもう1回親権について考えねばならないと思います。法案が可決されるまでには色々あったかと思いますが、私が1番重要視されなければいけないと思うのは、この法律が「子の利益」のために作られたと言うことです。親権とはあくまで子の健やかな成長を第1優先に考え、その過程を親が支えていくシステムだと思います。現に私はまだ高校生で、親権という問題に直接的に取り掛かったことはありません。しかし、子の利益を考えず、自分の個人的な思いのみで親権を決めてしまう離婚した親がいる現状は知っており、とても悲しく思っています。

親権とは、自分の子の将来を大きく左右するものですから、親は、果たして、自分にその役目が務まるのかどうか、しっかりと考えてから初めて親権を持つべきだと思います。当然、親になり親権を持った時初めてわかる、その難しさやもどかしさは多々あり、今の私が到底理解出来ないこともあると理解していています。ただ、これが高校生である私の視点から見て素直に感じたものであり、そういった自分以外の人の視点というものは他人の「気づき」を促すものでもありますから、今回の記事を通じて、少しでも多くの親世代の方々に届くといいなと思っています。

アメリカに戻ったらどのような活動をされるご予定ですか?

親子が引き離されてしまう問題の周知活動を

親子が引き離されてしまう問題は日本人同士で結婚した場合だけに留まらず国際結婚した夫婦の間でも起きています。その現状をたくさんの人に理解し、知ってもらう、私はその周知活動がとても大事だと思っています。ですから、海外にいるという利点を使って、その経験を元にブログを書き、月に何度かPCBにブログ記事を送り、それをHP等にアップしてもらったり、学校内にいる色々な国の人にインタビューしてその動画や記事をアップすることを考えています。

そしてたまに日本に一時帰国している際、PCBが懇意している他団体の方々にインタビューした動画や記事を作成したいと考えています。高校生の身で政治家の方や団体の代表クラスの方の時間を割いて頂くというのは、普通ならあり得ない話だと思うのですが、PCBのボランティアだからできる有意義な経験で、これ以上光栄な事はないと思っています。

ありがとうございます。PCB一同、AOIさんのような方が力を貸して下さるのはとても嬉しいことであり、励みになっています。日本中の子供達の為、これからもよろしくお願いします。

AOIさん

はい。よろしくお願いします。

最後に

NPO法人親子の絆forJAPANでは、高校生から主婦の方まで様々な方がボランティアスタッフとして活動してくださっています。一緒に活動してくださる仲間を求めています。少しでも検討してみようかなというお気持ちをいただけましたら幸いです。

お気軽に問い合わせフォームよりご連絡いただけますと幸いです。

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